手汗がやたらひどいと何かしらの菌が原因だと疑う人がいますが、 菌が原因で手汗がでることはありません。 しかし手汗が原因で雑菌が繁殖し、皮膚病や感染症になる可能性はあります。
その代表的な例が水虫です。水虫は足にできると思われていますが、手や指でも発症します。いわゆる「手水虫」です。手水虫は白癬菌というカビの一種が手に感染して引き起こされます。
菌は湿気を好む
手汗自体は無害ですが、常に湿気をもった状態では菌が繁殖しやすくなってしまいます。だからこまめに手をハンカチでふいたり、水で洗ったりすることで予防することができます。
それほど注意しなくても手は空気に触れていて、足に比べると乾燥しやすいです。しかし手袋をして作業したり、パソコンなどの手を使った作業が続くと感染リスクは高まります。この場合は毎日手袋を洗ったり、キーボードやマウスを定期的に抗菌シートなどで清掃することが大事です。
菌が繁殖する前に手汗を予防しよう
手には常駐菌が無数に存在しますが、それ自体は人体にとって必要な菌です。だから、抗菌アルコールなどを手につけまくるのはやめましょう。それよりも、汗が出る仕組みを理解することが大事です。
人は緊張したり、ストレスがたまったり、自律神経がコントロールを失うと大量に汗をかきます。その中でも特に手掌多汗症の人々は、一度汗をかき始めたら汗が止まりません。それは汗を出す汗腺が閉じなくなるからです。
だから汗腺を人工的に蓋をする手汗用制汗剤が最も効果的です。制汗剤は半日から一日ほど効果が持続するので、寝る前と朝につければ大抵は発汗を抑えることができます。
しかしそれでも汗が止まらない場合は、手汗治療法のまとめを見て必要な治療を皮膚科で受けましょう。皮膚科では保険が適用されるものもありますが、自費診療のものもあります。重大な副作用を引き起こす治療もありますので、医師とよく相談して自分に最適な治療を受けることが大事です。