多汗症の兆候と症状

多汗症の兆候と症状

興奮していたり、あまりに暑かったりする時、汗をかくことは普通です。しかし、もしあなたが明確な理由がないのに汗をかくならば、あなたは多汗症かもしれません。

多汗症とは何か

多汗症は過度な発汗がおきる病状です。「多汗症」という言葉は「たくさん汗をかくこと」を意味します。

人は「いつもより汗をかくことが必要である」と感じた時、大量に汗をかきます。そう、汗をかくことは必要なことです。汗は体を冷却し、体が過熱するのを防ぎます。しかし多汗症の人々は「冷却する必要がない」時にも汗をかきます。

多汗症がある多くの人々は体の1箇所または2箇所から汗をかきます。多くの場合は手のひら、足、わき、または頭から汗をかきます。それ以外の体の部位では汗が乾いても、1箇所または2箇所では汗がしたたるかもしれません。

この過度な発汗は日常的な活動を邪魔することがあります。手が汗まみれなせいで、ドアノブを回したり、パソコンを使ったりするのが難しくなります。わき汗は服にしみこみ、明らかに汗をかいた跡が残ります。また皮膚が湿っていることで、皮膚感染症が発症したり、悪化したりする可能性もあります。

多汗症の兆候

以下の兆候がある場合、あなたは注意しなければなりません。

  1. 何もしていないのに大量の汗をかく
  2. 体を動かしていないとき、皮膚の上に汗の滴りを見たり、服が汗だらけになっていませんか?座っているときに汗をかきませんか?

  3. 日常の活動を妨げるほどの発汗
  4. 汗をかくことでペンを握ったり、歩いたり、ドアノブを回すのを難しくしなっていませんか?紙やパソコンのうえに汗がだらだらと滴っていませんか?

  5. 皮膚が柔らかく、白くなり、特定の部分で皮がむける
  6. あなたの皮膚は長い間湿っていませんか?

  7. 皮膚感染病
  8. ひどく汗をかく場所で頻繁に皮膚感染病がおきていませんか?水虫と陰金はよくある皮膚感染病です。

多汗症の症状

多汗症には2種類あります。両方のタイプはそれぞれ過度の発汗を引き起こしますが、いくつかの違いがあります。

原発性(局所)多汗症

原発性(局所)多汗症は最も一般的なタイプです。このタイプの人は以下に挙げる症状に気づくでしょう。

  1. 箇所または2~3箇所で汗をかく
  2. 「局所」とは過度の発汗が体の一箇所または2~3箇所で起こることを意味しています。最も一般的な部位としては、わき、手のひら、足と額です。

  3. 体の両側で汗をかく
  4. 過度な発汗がわきにおきるならば、普通は両わきから汗がでてきます。手と足についても同じで、片側だけということはなく、両方から汗がでてきます。

  5. 起きた後に汗をかく
  6. 人は起きた後すぐに汗をかき始めるかもしれませんが、部屋が暑くない限り、たいていはベッドのシーツや服が湿っていることに気がつきません。

  7. 1週間に少なくとも1回は汗をかく
  8. ほとんどの人は、1回以上汗をかきます。

このタイプの多汗症はたいてい、子供のときか青年期に始まります。そしてほとんどの人は、多汗症以外では健康です。「原発性」とは医学用語で「最初、第一」のという意味で「二次性○○」「続発性○○」などと対比して用いられる用語です。他の病気の結果として起こる病気ではなく、その病気自体が原因となります。

続発性多汗症

「続発性」とは医学用語で「ある病気に関連して発生する病気や症状」を意味します。この場合の原因は以下の2つがありえます。

  1. 何かしらの病気・症状
  2. 薬物または補助食品(サプリメント)の副作用

過度な発汗がおきる可能性がある病状は以下に挙げるものがあります。

  • 糖尿病
  • 凍傷
  • 通風
  • 怪我(例えば事故が原因の頭の外傷)
  • 更年期
  • 肥満
  • 異常に活発な甲状腺(甲状腺機能亢進症)
  • 腫瘍
よくある症状
時々、特定の体の部位で汗をかきます。
もしあなたが睡眠中に過度の発汗があるならば、なぜそんなことが起こるのかを皮膚科医に聞くことが大事です。

このタイプの発汗はたいてい大人になると始まります。事故や凍傷の後に始まるかもしれません。何かしらの薬物を服用することでこのタイプの多汗症を引き起こすかもしれません。

多汗症を悪化させないために

両方のタイプの多汗症は私たちに極度の不安と困惑をもたらします。学生であれば授業中に手を上げることができないでしょう。多くの若者はデートもできません。大人は服を重ね着するか、一日中何度も着替えて隠すかもしれません。

一部の人は多汗症をいっそう悪化させてしまうようです。どういう人が悪化させてしまうのか、多汗症について理解を深めることが大事です。どのような手汗の原因があるのか、そしてどのような手汗の治療法があるのかを学びましょう。