原発性多汗症と続発性多汗症の違い

医師

多汗症には2種類あります。 「原発性多汗症」と「続発性多汗症」 です。この2種類の違いを理解することが、多汗症を理解するための第一歩となります。

原発性多汗症

原発性多汗症は何かしらの病気や、薬物の副作用などが原因でない過度の発汗です。このタイプの多汗症は体の特定の部位に発症します。通常は対称性、つまり体の左側で発症していたら、その右側の同じ部位にも発症するという特徴があります。最も一般的な部位は手のひら、足、わきと頭または額です。

 原発性多汗症は幼児期または青年期に、特に手のひらや足に、発症します。 興味深いことに、原発性多汗症のある人々は少なくとも週に1回の過度の発汗が起きますが、眠っている間は特に過度な発汗を経験しないケースが多いです。

また、 原発性多汗症は遺伝かもしれない ということと、 家族が同じ症状で苦しんでいるかもしれない ことも実証されています(悲しいことに、多くの人は多汗症に困惑しているため、お互いに多汗症について話をしません)。

アメリカのディー・アンナ・グレーザー・セントルイス皮膚科医博士によれば、原発性多汗症または続発性多汗症であるかどうかは、いくつかの質問に回答することで判断できるようです。もし明らかな原因がないのに、過度な発汗が6ヶ月以上続いているならば、以下の質問に回答してください。

  1. あなたの汗は体の左右対称で起こります。つまり、体の両側で同量の汗をかくということです。
  2. 過度の発汗が毎日の活動を妨げます。
  3. 週に1回は過度の発汗が起きます。
  4. 過度の発汗(多汗症)の症状は25歳より以前からありました。
  5. 家族に同様の症状(多汗症)で苦しむ人がいます。
  6. 眠っている間は過度な発汗はありません。

上記の質問のうち、2つ以上に「はい」と回答したならば、あなたは「原発性多汗症」の可能性があります。そして多汗症の治療に詳しい皮膚科医の治療を受けることを考慮しなければなりません。一部の皮膚科医は、 過度の発汗をする人々の90%以上は原発性多汗症 と診断されると思っています。

続発性多汗症

多汗症のもう一つのタイプは、続発性多汗症と呼ばれます。続発性多汗症は何かしらの病気か薬物の副作用が原因です。何かに起因しているから、「続発性」と呼ばれます。原発性多汗症と異なる点は、続発性多汗症の人々は体の広範囲で発汗が起きることです。そして、しばしば眠っている間にも発汗が起きるということです。

他にも、原発性多汗症が幼児期または青年期に発症するのに対して、 続発性多汗症はたいてい大人になってから発症 します。続発性多汗症の原因を探ることは、その原因となっている基礎疾患や薬物の問題性を探ることにもつながります。特に基礎疾患の重要な兆候を見逃すことはできません。

原発性多汗症と同様に、原発性多汗症についての専門的知識を持っている皮膚科医に相談することが重要です。医者はあなたの病歴を見て、あらゆる検査を行い、あなたがどんな薬物を摂取しているかを見抜きます。もし店頭で買ったハーブが含まれている薬物を使っているならば、そのことを医者に必ず話しましょう。

このサイトに関する情報の多くは、原発性多汗症に関係しています。あなたが続発性多汗症で苦しんでいると感じたら、その根本的な原因に対処するために医者に相談することを強くお勧めします。