ネット上では「絆創膏をニキビに貼ると蒸れて悪化する」という主張と「絆創膏はニキビを保護するので良い」という主張の二つに意見が分かれています。一体、どちらが正しいのでしょうか。
結論から言いますと、上手く使えば治りが早くなるけれども、間違った使い方をすれば逆に治りが遅くなるというのが答えになります。絆創膏を適切に用いてニキビをケアするには、いくつかのコツがあるのです。
絆創膏でニキビが悪化するケース
絆創膏を使ってニキビが悪化する理由の一つは湿気です。絆創膏をニキビの上から貼り付けると、絆創膏内部の湿度が高くなります。ニキビの炎症を引き起こすアクネ菌は湿度の高い環境で繁殖します。したがって、絆創膏を貼るとニキビがもっと酷くなる可能性があるのです。
ただ最近では、通気性が良くなるようメッシュ型に改良された絆創膏が市販されるようになっており、一概に絆創膏が悪いとは言い切れません。絆創膏を貼る際に少し浮かせて貼るように工夫したり、頻繁に取り替えるようにすれば、ある程度の通気性を確保することもできます。
絆創膏でニキビの治りが早くなると言われている理由
絆創膏は使いようによってはニキビに効果を発揮します。それはニキビの上にクリームなどの薬が既に塗られている場合です。せっかくニキビに薬を塗っても、寝ている間に布団と肌が擦れて薬が落ちてしまうことがあります。薬が落ちるのを防ぐために絆創膏を貼っておくのは良い考えかもしれません。
また絆創膏を貼るとニキビが潰れてしまい跡が残るという意見もありますが、これは間違いです。絆創膏を貼っていればクッションとして働いてくれるため、外部からの衝撃に耐えやすくなります。ニキビを潰さないように保護するという目的であれば、絆創膏は効果的であると言えます。
ニキビケアに効くとされるキズパワーパッド
傷が治る絆創膏として有名なキズパワーパッドには、ハイドロコロイドと呼ばれる皮膚からの浸出液を吸収する素材が使われています。このハイドロコロイドが、炎症が起きた黄ニキビの膿を吸い取ってくれるという話もよく聞きます。しかしこれは膿が絆創膏にくっついて剥がれただけかもしれませんし、取扱説明書にはニキビには使用しないで下さいという注意書きもあるため、やはりキズパワーパッドはニキビに使わないほうが安全でしょう。
また絆創膏を貼ることで皮膚がかぶれる人もいます。体質に合わない場合は絆創膏を使うのはあきらめ、ガーゼなどを代わりに使ってみることをオススメします。