これからデートだ。
これからプレゼンだ。
どうしても人と手を触れる機会がある…。
こんな状況において、手汗と言うのはひどい仕打ちをしてくれます。べっとりとして手に触れた人は、言葉に出さずともあきらかに動揺した表情や嫌な反応を示します。例えそのような反応がなくても、今までの経験から相手がどう思っているかは察することができます。
でも大丈夫です。 手汗を一瞬で止める方法が2つ あります。
一つは、制汗剤を使う方法。もう一つは薬を飲む方法です。
制汗剤を使用して一瞬で手汗を止める方法
制汗剤は世界中で使用されている素晴らしい道具です。制汗剤に含まれる成分は毛穴の汗に触れると、解けて毛穴(汗腺)にフタをします。毛穴(汗腺)はフタをされると、反射的に「もう汗を出さなくていい」と判断し、汗が止まります。効果は一瞬で出る上に、数時間から約1日は効果が持続します。
制汗剤と言うとすでに試した人もいるかもしれませんが、この記事を見ているということは効果がなかったことでしょう。でもそれはドラッグストアなどで販売されている「わき汗」用の制汗剤ではありませんか?
残念ながら手汗をわき汗では、汗を出す汗腺の種類が異なるため、わき汗用の制汗剤を手に使用しても十分な効果を得られません。わき汗は「アポクリン汗腺」から作られて、臭いの原因となります。一方手汗は「エクリン汗腺」から作られ、臭いとは無関係で元々は体の熱を取るための汗です。
医療先進国の欧米では店頭で手汗用の制汗剤が販売されていますが、日本では普及していません。ただ一部の輸入代理店が手汗用の制汗剤を扱っており、通販で購入することができます。こうした医療用品は政府の審査が必要ですから、正規に輸入されているものは品質の保証がされています。
また、最近は雑誌やテレビなどで紹介されることも多くなってきています。その中でも最も有名なのが手汗対策用ジェルクリーム『フレナーラ』です。手汗の根本的な治療法ではありませんが、一瞬で効果が出て、一定時間持続するので制汗剤はお勧めです。
薬を飲んで一瞬で手汗を止める方法
手汗に限らず、足やわきからでる汗も、経口薬によって止めることができます。一般的に「抗コリン薬」が使用されます。抗コリン薬は皮膚科で診察を受けたうえで、手汗治療の選択肢の一つとして使用されます。
ただ注意しなければならない副作用があります。副作用と言うよりかは、危険性です。抗コリン薬は特定の体の部位だけを対象とすることができません。全身の発汗が止まってしまいます。そのため、とても暑い日や運動をした後など、体が過熱しているときに出てくる汗も止めてしまいます。
もしあなが暑い日に外出したり、日ごろから運動をしたり、何か体を動かす作業をするならば、抗コリン薬を使用しないほうがいいでしょう。体を冷却することができないので、熱中症で倒れる危険があります。
手汗を薬で治療したいと考えている人は、 まずは皮膚科でじっくりと手汗治療について聞いておく のがよいでしょう。