メイク前の肌づくりは、お化粧よりも重視すべきプロセスです。下準備ができていなければ、どれだけ高機能のファンデーションを塗ってもうまくいきません。化粧ノリが悪い、メイクがパッとしない、昼過ぎには崩れてしまうなどの悩みは、ほんの少しのひと手間で解消できます。メイク前にすぐ実践できる下準備をレクチャーするので、ベースメイクでお悩みの方は一度試してみてください。
メイクの仕込みはスキンケア9割
肌質に合わせて「ぬるま湯洗顔」
お化粧前のスキンケアがしっかりできているとメイクは長持ちします。逆にいえば、ここが不十分だと化粧崩れしやすくなるのです。
まずは朝の洗顔です。汗や皮脂でベタついている場合は、洗顔料を使ってぬるま湯で洗いましょう。最近は朝洗顔をしない美容方法もありますが、脂っぽい肌は一度リセットしなければなりません。Tゾーンの皮脂が気になる混合肌も、ベタつきが気になる部分のみ洗顔料を使いましょう。
洗顔料を使わない方がいいのは、乾燥肌や敏感肌の人です。必要な皮脂も一緒に流れてしまうので、ぬるま湯だけで洗ってください。ゴシゴシ擦らず、肌表面の汚れを優しく洗い流します。
冷たい水は刺激も強く、赤ら顔の原因なるとも言われています。血流が悪くなると肌の代謝が滞り、毛穴に老廃物も溜まりやすくなるため、30℃前後のぬるま湯がベストなのです。
保湿でコンディションを整える
脂性肌の人の場合、肌がベタつくからといって保湿を疎かにすると、肌は水分の蒸発を防ぐためさらに皮脂を分泌させてます。メイクを長持ちさせるためには、油分と水分のバランスが重要です。洗顔した後は肌質に関係なく、肌をしっかり保湿しましょう。
とは言っても忙しい朝ですから、時間をかけてお手入れなんてできません。時短スキンケアできるアイテムを採用するのも一つの方法です。起床後すぐに洗顔してシートパックしておけば、保湿している間に別の作業もできるのでオススメです。
ただしスキンケアの仕上げとして、必ず保湿クリームを塗ってください。せっかく化粧水やパックで水分を与えても、油分でフタをしておかなければ却って肌を乾燥させるだけです。少量のクリームを手のひらで温めたら、そのまま顔全体を覆うようにして密着させます。薄い油膜をつくるイメージです。口元や目元など乾燥が気になる部分には、指で重ねづけします。つけ過ぎてしまったときは軽くティッシュオフしましょう。
ファンデの効果を高める下地
ベースメイクに化粧下地は欠かせません。ファンデーションの密着度を高める、毛穴や肌の色ムラをカバーできるので、よりナチュラルな薄づきの仕上がりになります。
紫外線や乾燥などの刺激から肌を保護したり、色素沈着を防ぐ役割も果たします。メイクを落とすときもクレンジングしやすいので、素肌にとって下地はメリットだらけなのです。
下地と一口に言っても、じつに様々な種類があります。自分の肌質や、求める効果に合わせて下地を選びましょう。
色つきの下地は肌色補正ができるので、肌の赤みやくすみが気になるときに効果的です。パール入りなら、立体感やツヤ感を演出できます。皮脂を吸着するマットタイプは、テカリやすいところに部分使いするのがオススメです。また最近はUVカット機能付きの下地もあり、年中通して日焼け対策が可能です。
下準備は素材を活かす
肌がなんとなくゴワついてきたら、産毛の処理と角質ケアをしてみてください。メイク持ちが良くなるだけでなく、顔色も明るくなります。やり過ぎるとターンオーバーが乱れてしまうので、2~3週間に1回のペースで充分です。
料理と同じように、お化粧も事前の仕込みがカギを握っています。忙しい朝はメイクに時間をかけたくなものですが、習慣化してしまえばこちらのものです。お化粧前の下準備で、気持ちよく朝をスタートさせましょう。