ニキビ対策にベビーパウダーを使用するのは賛否両論

ベビーパウダー

「ベビーパウダー」と聞くと、赤ちゃんが肌のスキンケアに使う商品だと思いがちです。そのベビーパウダーが、 なぜかニキビに効くという噂 が流れています。調べてみると、「ニキビに効く成分が含まれているから大丈夫」という意見と「全くニキビには効果がない」とする二つの反対意見に分かれていることがわかりました。

ベビーパウダーがニキビに効果的と言われる理由

ベビーパウダーの効能を知るためには、本来の役割について知る必要があるでしょう。ベビーパウダーはもともと赤ちゃんのお尻がオムツでかぶれるのを防いだり、あせもができるのを避ける目的で使われています。

ベビーパウダーの主成分は、タルクと呼ばれる鉱石とコーンスターチというデンプンです。このタルクの粉末の粒子は非常に細かいので、皮膚の水分を吸収する作用があります。よって、体にあせもができるのを防止するにはうってつけの成分と言えます。またコーンスターチも水分や油を吸収する働きがあるため、皮脂を抑えて肌をさらさらにする効果を見込めそうです。

さらに酸化亜鉛が配合されているベビーパウダーであれば、血管を収縮させる収れん作用を期待できます。 炎症が起きて赤くなったニキビに良いとされるのは、この酸化亜鉛が入っているベビーパウダー でしょう。

ネット上で勧められているベビーパウダーを使う方法

現在、ネット上では主に2種類のベビーパウダーの使い方が出回っています。

まず一つ目は、洗顔やクレンジングを終えた風呂あがりにベビーパウダーをスプーン2杯分ほど顔に塗り広げ、10分ほど放置してから洗い流すという方法です。このベビーパウダーによって皮脂が吸収され、ニキビの原因を解消できるとされています。

また二つ目の方法が、洗顔後にベビーパウダーを顔につけて、一晩寝るというものです。顔中にベビーパウダーをつけることになるため顔全体が真っ白になりますが、これで問題ないようです。毛穴の黒ずみが消えたり、シミが薄くなったというコメントもあります。

ベビーパウダーを買う時の注意点

ベビーパウダーによってはアレルギー反応を起こしてしまう場合もあります。その場合は、タルクや香料の入っていない商品を選ぶと良いでしょう。またベビーパウダーを使う時に粉が空中に舞うと、飛散した粉末を吸い込んで気管に入ってしまったり、目に入ってしまうことがあるため、扱いには慎重になる必要があります。

皮膚科医やベビーパウダーのメーカーは、ニキビの改善に対して否定的

ある皮膚科医は「肌の黒ずみが薄くなるようなスクラブ効果はあまりないし、ニキビ跡を消す効果もあまりない」と述べているものの、ベビーパウダーの成分にはそこまで有害性はないと結論づけています。

他にもベビーパウダーを販売しているメーカーによると、「肌に優しい成分は入っているが、ニキビに対して直接的な効果はない」とコメントしている所が大半です。総合して考えると、 ベビーパウダーを使用してもあまりニキビに効果はないけれども、副作用もあまりなさそう であると言えるでしょう。