消毒薬のマキロンをニキビに塗っても平気?意外な効果を発揮することも

マキロン
 「マキロン」 言えば、体に切り傷ができたり、擦りむいたりしてケガした部分に塗る場面を想像する人が多いのではないでしょうか。マキロンは、基本的に消毒薬として使うのが一般的です。

応急処置の薬として常備する家庭の多いマキロンですが、実はニキビに塗ってみるチャレンジャーもいます。マキロンには殺菌成分が含まれているため、ニキビの原因であるアクネ菌も殺すことができるのではないかと発想したのでしょう。実際、ネット上のブログやツイッターなどでは「ニキビのでき始めにマキロンをコットンに湿らせてつけるとすぐ治る」「洗顔後にマキロンでパックするとニキビが3日で消える」といった感想を見つけることができます。

まだできたての黄ニキビ、赤ニキビにマキロンが有効?

さらにネット上のマキロンの情報を注意深く観察していると、共通点があることに気づきます。それは、まだニキビが赤く腫れ上がる前の ポツポツとした小さいニキビの時に、マキロンをつけて対処している 点です。既にニキビの炎症が悪化して大きく腫れ上がったニキビに効いたという声は少なかったのです。

もう一つの共通点は、顔全体にマキロンを塗るのではなく、 ニキビにピンポイントで塗っている ことでした。マキロンには消毒のためエタノールが含まれています。人によってはアルコールで肌がかぶれるため、顔全体にマキロンを塗るのは好ましくないようです。

乾燥肌、敏感肌の人はマキロンを避ける

マキロンがニキビに効いたと言っているのは、一部の人たちだけです。中には「マキロンを塗ったら肌が痒くなった」という人や「肌がスーッと冷たくなった」という人もいます。

乾燥肌の人はマキロンに入っているエタノールで肌が痒くなりますし、掻けばもっと痒みが増してしまいます。またメントールの成分も入っているため、肌に清涼感が現れるのは当然のことでしょう。オイリー肌や普通肌の人は問題なさそうですが、乾燥肌・敏感肌の人はマキロンを避けた方が賢明です。

皮膚科医によるニキビにマキロンを使うことへの警告、注意

やはり肌のことなら専門家である皮膚科医に尋ねるのが一番です。ある皮膚科医のコメントによると、「マキロンにはチモールやベンゼトニウム塩化物といった殺菌成分が含まれているので、一見するとニキビに効果的であるように見えます。しかし消毒薬に含まれているこういった抗菌成分は、抗生物質などと比較すると強力であるため、肌に直接塗ると毒性が高くなりすぎてしまいます」と述べています。

また殺菌だけではニキビの改善に十分ではなく、抗炎症作用や保湿成分もニキビ治療には必要となるため、マキロンだけでニキビを完治するのは難しいとしています。どうしてもマキロンを試してみたい方は、少しだけニキビに塗ってみて経過を観察してみることをオススメします。