男性の間でも身近な存在となってきたスキンケアですが、まだまだ世間に定着するには至らないのが現状です。しかし男性の肌も日常生活で様々なダメージを受け、ケアをしていない分だけ女性よりも荒れやすいと言えるでしょう。
何もしなくても男性の肌が健康なのは30代までです。代謝が落ち始めれば乾燥が進み、肌の老化が顕著に現れるようになります。性別問わず衰えるからこそ、男性の肌もお手入れする必要があるのです。
始めるタイミングに遅いも早いもありません。ニキビや乾燥を気にし始めたときが、お手入れの始めどきです。今回は男女における肌質の違いや化粧水を選ぶポイントなど、男の人も積極的にスキンケアしたくなるような内容をご紹介します。
男の人は女性よりもデリケート肌
男性の肌は女性よりも水分量が1/2以下と少なく、乾燥しやすいのが特徴です。なのに皮脂量は約3倍と多くなるため、テカリと乾燥が同居したインナードライ肌になりやすいのです。毎日の髭剃りで皮膚に小さな傷が無数につき、カミソリ負けなどの肌荒れも引き起こします。また日焼け止めを塗る習慣がないので、紫外線の影響も日常的に受けています。
肌は水分量が減ると、皮脂を多く出してバリア機能を維持しようとします。しかし元々の水分が不足しているので、いくら脂を分泌してもカバーしきれません。ここで陥りやすい間違いが、油取り紙や脂性肌用の化粧品で対策してしまうことです。インナードライは思春期ニキビとは異なります。皮脂を取れば取るほど過剰分泌を繰り返し、悪循環を招いてしまいます。
男性の肌は私たちが思っているよりずっとデリケートです。それにも関わらず、スキンケアの基礎知識やその重要性が軽視される風潮があります。水分不足は肌がもつバリア機能を低下させ、あらゆる肌荒れの元となります。裏を返せば、肌のトラブルは保湿することで解決できるのです。
ポイントは成分!肌が欲しがる成分をチョイス
保湿アイテムとしてメンズ用の商品が販売されていますが、メントールやアルコール、香料などの添加物で爽快感をプラスしているものも多く見られます。使用感の良さも大切ですが、成分を確認せずに使い続けると逆効果かもしれません。肌が弱い人はアルコールフリーや低刺激の化粧水を選びましょう。
ニキビや毛穴が気になるオイリー肌であれば、さっぱりとしたメンズ用化粧水がピッタリです。とくに皮脂や古い角質を除去できる、拭き取りタイプのものがお勧めです。クエン酸やリンゴ酸はピーリング作用があり、ニキビ跡にも有効です。さらに皮脂吸着パウダー配合の化粧水を併用すれば、テカリも抑えることができます。
保湿目的ならセラミド、コラーゲン、ヒアルロン酸などが効果的です。中でもセラミドは細胞同士をつなぐ作用があり、肌の水分保持に高い効果を発揮してくれます。インナードライ肌も保湿成分でケアしましょう。肌の環境が整えば、自ずとベタつきも解消されるようになります。
メンズ用化粧水が必ずしも自分に合うとは限りません。アフターシェーブローションで刺激を感じるようなら、抗炎症成分が含まれた女性用化粧水を使っても構いません。スキンケアとは肌に不足している成分を補給することです。自分の肌が必要としている成分を見極めることが重要となります。
>>男性におすすめのメンズ用化粧水
意味が分かると意識が変わるスキンケア
ここで一点気をつけていただきたいのは、化粧水だけでは保湿できないということです。あくまで一時的な水分補給はできますが、放置していると肌の水分も一緒に蒸発させてしまいます。成長ホルモンによるニキビ肌には使わない方がいいのですが、それ以外の場合はテカリが気になっていても乳液などの油分で膜をつくってあげましょう。
面倒臭い印象がどうしても先行しがちですが、それぞれのアイテムを使う意味が理解できれば意識も変わりますよね。手軽に済ませたいなら、オールインワン化粧品を選ぶのも一つの手ですし、アイテムや手順にこだわる必要はまったくありません。要は継続させることです。使いやすさや配合成分を判断基準にしてください。
男性がスキンケアしていても何もおかしくはありません。むしろ肌がキレイであればそれだけで印象は格段にアップします。肌は大切にすれば確実に応えてくれます。しっかりメンテナンスをして、いつまでも若々しい肌を目指しましょう!